少し時間が前に戻るが、私は、学生時代から、郵便配達、家庭教師、アンケート調査員等、色々なバイトをしたけれど、多かったのは、いわゆる土方のバイトで、当時高くて6千円ぐらいだったと思う。但し、土方のバイトは、1週間に一度は休まなければならなかったが、ある時、予定の学生が来ず、仕事を頼まれて結局13日間連続して働いたこともあった。当時の私に体重が52キロで、歴代の最高値であり、今も50キロの体重を維持している。私の専門は、繊維工学であるが、バイトを通じて、建物の解体から建設する全ての過程を学ぶことができた。土方のおじさんたちは、口は悪いが、仲間になると良いおじさんたちであった。
大学1年の時は、松本市の郊外にあった農家に下宿していた。下宿代が安かったからであるが、後でその理由を知ることになる。
農家のはなれに4人の学生が下宿していた。ある日、夕食時に明日朝6時に起床するように頼まれた。田植えをするというのである。秋には稲刈りもした。農家には、小学生の女の子がいたのだけれど、その娘は、よく宿題をもって私の部屋に来ていた。おかげて、農家の仕事も一通り学ぶことができた。
大学2年になって、学部のある上田市に引っ越した。長野県は車がないと不便なので、サニークーペ1000という日産車の中古車を17万円で買った。この車で冬はスキーに、普段は、隣の小諸市の旅館の息子の家庭教師をしに出掛けた。旅館の中2の男子は、勉強が好きではなっかたが、ビートルズの英語の歌詞などは良く覚えていたので、自頭は悪くないと思ったので、家庭教師に行くと無理に勉強せずに一緒に遊んでいた。30分ほど遊んでいると、先生勉強しないの言うようになったので、その後、短い時間でも目標の課題を終えることができた。小さな旅館だけれど勉強が終わると、食事を出してくれるので、学生身分の私にはとてもありがたかった。私が辞めた後、その学生は、東京の私立の大学に合格したと風の便りに聞いた。
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